インフルエンサーギフティング

インフルエンサーギフティングとは?費用を抑えてUGCを増やす始め方と失敗しない設計のポイント

「タイアップ予算はまだ確保できないが、SNS上でブランドの口コミ(UGC)を増やしたい」——そうした相談は、SNSマーケティングの現場で年々増えています。特に新商品のローンチ期や、認知拡大フェーズにある事業では、広告費だけに頼らず自然な投稿を増やす手段を探しているケースが少なくありません。

結論から言うと、その課題に対する現実的な選択肢のひとつが「インフルエンサーギフティング」です。ただし、ただ商品を送るだけでは投稿率が伸びず、費用対効果が見えないまま終わってしまうこともあります。本記事では、ギフティングの基本的な仕組みから費用感、向いている商材、そして成果につなげるための設計のポイントまでを解説します。

インフルエンサーギフティングとは何か

インフルエンサーギフティングとは、YouTuberやInstagramer、TikTokerなどのインフルエンサーに商品やサービスを無償(または一部負担)で提供し、投稿を促す施策の総称です。投稿内容・本数・時期まで確約する「タイアップ(PR案件)」とは異なり、投稿を確約する形では進めないのが一般的です。とはいえ、ギフティングであっても一般的に投稿は原則90%〜95%程度は行われており、「送っても投稿してもらえるか分からない」というほど不確実な施策ではありません。

また注意したいのは、「無償提供だから投稿内容は完全に自由」というわけではない点です。企業からの依頼に基づく投稿である以上、ギフティングであってもハッシュタグPR等のPR表記は必ず依頼する必要があります。表現の細部はインフルエンサーの裁量に委ねつつも、PR表記や訴求してほしいポイントは企業側が指定するのが実務上の基本です。

「タイアップ」との違い

項目 インフルエンサーギフティング インフルエンサータイアップ
費用感の目安 商品原価+送料が中心。案件によっては別途運用費・成果報酬が発生 フォロワー数・案件内容に応じた投稿費用が発生する
投稿の確約 確約という形は取らないが、実務上は9割以上の投稿率が期待できる 投稿内容・本数・時期を確約
投稿内容の自由度 PR表記・訴求ポイントは指定可能。表現の細部はインフルエンサーの裁量 企業側の意向をより強く反映しやすい
向いている目的 UGC創出、口コミの母数拡大、新商品の試用体験の拡散 特定メッセージの確実な訴求、KPIが明確な販促施策

POINT

ギフティングは確約こそありませんが、実務上は9割以上の投稿率が期待できる施策です。とはいえ送付前の確認・選定プロセスをどれだけ丁寧に設計できるかによって、実際の投稿率はさらに変わります。

ギフティングのメリットと限界

ギフティングの最大のメリットは、タイアップに比べて1件あたりのコストを抑えながら、多くのインフルエンサーに商品を届けられる点です。母数を増やすことで、結果的に一定数のUGCが生まれ、SNS上での自然な露出につながるケースが多く見られます。また、投稿者自身が実際に使用した上での感想であるため、フォロワーからの共感を得やすいという特徴もあります。

一方で限界もあります。表現の細部をコントロールしにくいため、狙った通りのニュアンスで紹介されるとは限りません。確実性の高い訴求をしたい場合は、タイアップとの併用を検討する価値があります。

どんな企業・商材にギフティングが向いているか

ギフティングの効果は、商材の単価やブランドの認知度によって大きく変わります。

  • 商品単価が高い商材ほど効果的: フォロワー数千〜1万人規模のインフルエンサーは、影響力を持ち始めた段階にあり、まだ発信活動で十分にマネタイズできていないケースが多く見られます。そうした層にとって、高単価な商品を受け取れること自体が強いモチベーションになりやすい傾向があります。
  • 商品認知度がすでに高いブランド、または通常のタイアップ費用(フォロワー単価)が高騰しているカテゴリの企業: 例えば1フォロワーあたりの単価が数円規模まで上昇しているようなカテゴリでは、ギフティングが費用対効果の高い代替・補完手段になりやすく、施策としてほぼ必須と言えるレベルで有効です。
  • 商品認知度が低い・商品単価が低いメーカー: この場合、ギフティング単体では効果が出にくいケースもあります。無理に画一的な設計をするのではなく、目的に応じた施策を個別に相談しながら検討することをおすすめします。

なぜ代行会社に依頼する企業が多いのか(実務工数の実態)

「商品を送るだけ」「お店に来てもらうだけ」と聞くと簡単そうに見えるギフティングですが、実際の運用は想像以上に工数がかかります。

例えば10名からの投稿を確保したい場合、実際には20〜50名程度のインフルエンサーへ打診・連絡する必要が出てくることが珍しくありません。全員が承諾してくれるわけではなく、そもそも返信自体が来ないケースも多いためです。さらに、返信があった十数名〜20名程度とのやり取り(条件確認・発送調整・投稿確認)が発生し、その前段階では50名以上のインフルエンサーのリストアップも必要になります。

このプロセスを正社員が本業と兼務で行うと、想定以上に時間を取られ、本来の業務を圧迫してしまうケースが少なくありません。ギフティング代行会社が必要とされる背景には、こうした実務負荷の大きさがあります。

POINT:「反応率」と「投稿率」は別の指標

ギフティングの実施率については、「声かけに対する反応・承諾率」を指しているのか、「商品を受け取った後の投稿率」を指しているのかで、数字の意味が大きく変わります。無作為に幅広く声をかける方式では、承諾・返信率が1割に満たないという声も業界では珍しくありません。一方で、事前にアカウントの雰囲気や過去の投稿内容、商材との相性を確認したうえで声をかける方式であれば、承諾から投稿までたどり着く比率は大きく変わってきます。相場や実績の数字を見る際は、どちらの段階の数値なのかを区別して確認することをおすすめします。

ギフティングの進め方4ステップ

ステップ1:目的とターゲットを整理する

「UGCを増やしたいのか」「新商品の認知を広げたいのか」など、ギフティングで達成したいことを最初に明確にします。目的によって、声をかけるインフルエンサーの層(フォロワー規模・ジャンル)も変わってきます。

ステップ2:インフルエンサーを選定する

商材と相性の良さそうなインフルエンサーを、過去の投稿内容やフォロワーとの関係性を見ながらリストアップします。フォロワー数だけで選ぶと、実際に送付しても反応が薄いというケースが起こりやすいため注意が必要です。

ステップ3:依頼文の送付・商品の発送

依頼文には、商品の魅力に加えて、PR表記や訴求してほしいポイントを簡潔に伝えます。指示を細かくしすぎると引き受けてもらいにくくなるため、伝える情報は最小限に絞るのがポイントです。

◯◯様
はじめまして、株式会社ALAWAYの◯◯と申します。日頃の投稿を拝見し、発信スタイルに魅力を感じてご連絡いたしました。このたび△△という商品を無償でご提供させていただきたく、よろしければ実際にお使いいただいたご感想をSNSでご紹介いただけないでしょうか。投稿の際は「#PR」等の表記のみお願いできればと思いますが、書き方や表現はお任せいたします。ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひご返信ください。

ステップ4:投稿の確認・効果測定を行う

投稿されたら、内容にPR表記が入っているかを確認したうえで、再生数・エンゲージメント率・保存数などを記録します。次回以降の送付先選定の精度を上げるため、どのようなアカウントの投稿が反応を得やすいかをあわせて振り返っておくとよいでしょう。

費用感とスキームの目安

ギフティングの費用は案件によって幅がありますが、一般的には以下のような内訳になるケースが多く見られます。あくまで目安として捉えてください。

費目 内容 費用感の目安
商品原価 提供する商品・サービスそのもののコスト 商品単価に依存
配送・梱包費 発送作業、化粧箱等の同梱物 1件あたり数百円〜数千円程度になるケースが多い
選定・運用工数 インフルエンサーのリストアップ、連絡、投稿確認 自社運用の場合は人件費として発生
代行会社への委託費 選定〜発送〜効果測定までを外部委託する場合 依頼範囲・投稿実績により変動

ALAWAYのギフティング支援メニュー

代行会社に委託する場合、料金体系は会社によって様々ですが、参考としてALAWAYが実際にご提案しているメニューの考え方を紹介します。ALAWAYの場合、「月額の運用費」と「投稿実績に応じた成果報酬」を組み合わせた料金体系が基本です。

費用項目 内容 費用目安(税抜)
月額運用費 インフルエンサーへの声かけ、ディレクション、投稿管理などの運用工数に対する費用 月額150,000円
投稿成果報酬 実際に投稿が発生した人数分だけ、月額運用費に加えて課金 投稿1件あたり15,000円〜20,000円程度(送付人数・条件により見積もり)

POINT

ALAWAYでは送付前にインフルエンサーを確認・選定したうえで進めるため、投稿は基本的に確約に近い形で進行します。目安として、30名に送付した場合に投稿に至らないのは1〜2名程度(投稿率でいうと9割台)で、そのほとんどはフォロワー数千〜1万人規模の「一般の方に近いが少し影響力を持ち始めた」層です。

失敗しないための設計ポイント

罠1:フォロワー数だけで送付先を選ぶ

フォロワー数の多さだけを基準に送付先を決めると、実際のエンゲージメント率が低く、投稿されても反応が乏しいというケースが起こりがちです。
対策:過去の投稿の保存数・コメント内容など、フォロワーとの関係性が見える指標も合わせて確認しましょう。

罠2:投稿有無・投稿内容の管理をしない

送付して終わりにしてしまうと、実際にどれだけ投稿されたか、どのような内容だったかを把握できず、次回施策の改善につながりません。
対策:送付前にPR表記・指定ハッシュタグ・訴求してほしいポイントを明確に伝えたうえで、投稿状況を定期的に確認する運用フローを組んでおくことが有効です。

罠3:PR表記や景品表示法への配慮を欠く

「無償提供だから投稿内容は自由にお任せ」という認識のまま進めてしまうと、PR表記のない投稿が発生し、ステルスマーケティングと受け取られるリスクがあります。2023年10月に施行された景品表示法上のステルスマーケティング規制でも、企業からの依頼に基づく投稿である以上、広告であることの明示が求められています。
対策:ギフティングであっても、PR表記(ハッシュタグ等)を依頼することは必須の前提として設計してください。なお、個別の投稿内容への具体的な適用可否は状況により異なるため、判断に迷う場合は専門家への確認も検討してください。

ギフティングの成果は「何人に送ったか」ではなく「誰に、どう届けたか」で決まる。

自社での実施を検討している場合はインフルエンサーギフティングは自社でもできる?10名の投稿を確保するために必要な打診人数と実務工数、どんな商材が向いているかはインフルエンサーギフティングが向いている商材とは?費用対効果を左右する商品単価とブランド認知度の見極め方もあわせてご覧ください。

ALAWAYが選ばれる理由

一般的なギフティングサービスの多くは、事前にインフルエンサーのリストを確認できないまま送付先が決まり、フォロワー数も数千人規模までに限られることが少なくありません。ALAWAYでは、送付前にインフルエンサーの投稿内容・アカウントの雰囲気を確認したうえでリストをご提案するため、「送ったのに商材と合わなかった」というミスマッチを防ぎやすいのが特長です。また、フォロワー数の上限を設けず、数千人規模のマイクロインフルエンサーから、数万人〜10万人規模のインフルエンサーまで幅広く対応できる点も強みです。

ネットワークの広さも強みのひとつです。子育て・ママ層を中心としたインフルエンサーネットワークは3,000名以上(案件によってはそれ以上)に及びます。加えて、AIに関する情報発信、ガジェット紹介、エンジニアとしての情報発信、パソコン活用術など、ビジネス・実用ジャンルに強いインフルエンサーとのネットワークも豊富に保有しており、商材のジャンルに応じた精度の高いマッチングが可能です。

PR表記や訴求してほしいポイントのディレクションも含めて運用工数として料金に組み込んでいるため、「送って終わり」にせず、投稿後の管理までワンストップで対応できます。ギフティング単体でのご依頼はもちろん、反応の良かったインフルエンサーへの固定報酬タイアップ依頼、SNSアカウント運用代行、映像制作まで、施策のフェーズに応じて組み合わせながら中長期的なSNS戦略を設計できる点も、ALAWAYにご相談いただく価値のひとつです。

よくある質問(FAQ)

ギフティングは必ず投稿してもらえるのですか?

確約という形は取りませんが、一般的にも実務上は9割以上の投稿率が期待できる施策です。ALAWAYでは送付前の確認・選定を丁寧に行うため、目安として30名に送付した場合に投稿に至らないのは1〜2名程度です。

どんな商材・ブランドに向いていますか?

商品単価が高い商材や、すでに認知度の高いブランド、通常のタイアップ費用が高騰しているカテゴリの企業に特に効果的です。逆に商品認知度・単価が低い場合は個別の設計相談が必要になります。

自社で運用するのと代行会社に依頼するのとでは何が違いますか?

10名からの投稿を得るために20〜50名規模への打診・連絡や、50名以上のリストアップが必要になるなど、想像以上に実務工数がかかります。代行会社に依頼することで、こうした工数を担当者の本業と切り離せる点が大きな違いです。

PR表記が必要かどうかはどう判断すればよいですか?

企業からの依頼・商品提供に基づく投稿である場合、原則としてPR表記が必要になります。無償提供であることを理由にPR表記を省略できるわけではない、という前提でご検討ください。個別のケースでの法令上の判断が必要な場合は、専門家にご確認いただくことをおすすめします。

声をかけても返信が来ないインフルエンサーが多いのですが、普通のことですか?

はい、よくあることです。幅広く無作為に声をかける方式では、承諾・返信率が1割に満たないという声も業界では珍しくありません。事前にアカウントの雰囲気や商材との相性を確認したうえで声をかけることで、反応率を高めやすくなります。

依頼文(DM)はどのように書けばよいですか?

自己紹介・依頼理由・商品の概要・お願いしたいこと(投稿とPR表記)を簡潔にまとめるのが基本です。指示を詰め込みすぎず、表現の自由度をインフルエンサー側に残すことで、引き受けてもらいやすくなります。本記事内の「ギフティングの進め方」でも文例を紹介しています。

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YouTuber・TikToker・Instagramerのネットワークを活かした施策設計から、SNSアカウント運用、映像制作まで一気通貫で伴走します。

中村洋司

この記事の執筆者

中村洋司

株式会社ALAWAY 代表取締役

1992年生まれ、埼玉県出身。2015年日本体育大学卒業後、株式会社アイトリガーでデジタルマーケティングに従事。2019年株式会社VAZでインフルエンサー・SNSマーケティングの営業マネージャーとして活躍。2024年6月に株式会社ALAWAYを設立し代表取締役に就任。SNSマーケティング歴7年以上、ナショナルクライアント多数のキャスティング・キャンペーンを担当。